第29回 春一番 伊達ハーフマラソン

2016/04/17

洞爺湖湖畔のペンション

 今年も北海道に大会のシーズンがやってきました。

なんといっても道内のスタートはこの大会から始まります。

私も今年で伊達ハーフは4回目。

初めて奥さんと一緒に走ったのは昨年のこの大会

大会会場の伊達市は札幌から高速道路で2時間くらいなので当日移動でもいいのですが、ランニングついでに旅行も楽しみたいということから今回も洞爺湖のペンションに前泊。

でも晩酌はお預け。

ペンションおおの 食堂からの洞爺湖の眺め
洞爺湖のペンション 食堂より

最近読んだ本(「スロージョギングの力」「賢く走るフルマラソン」著:田中宏暁)によると減量の重要さとカーボローディングについての記載があり感化されやすいというか積極的に取り入れる才があるというかお調子者のみねごん早速取り入れてみる。

正月の食べ過ぎの後から炭水化物の摂取を制限・・とはいっても朝食のパンを薄めにすることと夕食のご飯を半量にして減量に取り組む。そのため夜中にお腹がなって目を覚ますこともしばしば。それでもそのかいあってか少しずつ体重も減ってきました。目標は56kg→54kg。これを6月26日の函館マラソン(フル)までに達成予定。

またお酒は量が少なければ、たとえば私の場合ビール500mLくらいであれば翌日にその影響は感じられないのですが、何日も続くと惰性で飲んでいるだけでおいしくは感じなくなるようです。おいしく感じられないということは肝臓などの内臓に負担がかかっているのではないかと思います。 

そのため2~3日前から禁酒。当然ペンションでのお酒も我慢。

その代わりカーボローディングでご飯お腹いっぱい摂取。

LYTERACER TS 4-wide
LYTERACER TS 4-wide

ところで明日のレースの目的は2つ

 

1.母指球着地で長距離を走れるか?

2.新シューズ(LYTERACER TS 4-wide)の具合チェック

 

これも田中宏暁先生のご著書からの受け売りですが、

普通に何も考えずにウォーキングをすると足裏はかかとから小指球のラインで接地するのが一番楽な歩き方だそうです。しかしこの歩き方だと下半身の骨は斜めになってO脚になり内側の膝関節に負担がかかりひざを痛めるとのこと。まさに私はO脚であり右ひざ関節の内側に爆弾を持っています。この対策として母指球着地で歩くことがいいらしい。これはウォーキングについての理論ですが田中先生はスロージョギングでも同じように母指球着地のフォアフットを勧めています。ランニングシューズを購入するとき私は専門店のアスリートクラブで購入することが多いのですがその際指摘されるのがかかとの外側が減っていることからかかと着地で親指に体重移動する際に途中から外側に抜けていると指摘されます。でも意識してまっすぐに体重移動するのって結構難しい。最初から母指球着地するなら簡単にできそう。しかし走り方を変えると今までの筋肉の使い方と異なるため別のトラブルが出てくる可能性があります。そこでこの冬にフォアフット母指球着地を意識して走っていました。実際に走ってみるとアキレス腱とふくらはぎに負荷がかかっているのがわかります。10km程度では特にトラブルはないのですが20km以上の場合不安でした。今回は実際に問題が起こるかどうかを確認してみようと思っていました。ただ、この走り方だとそのほかに問題が。私のような初心者用シューズではかかとが厚くなっており初めから前傾しやすいような作りになっています。これでは走りにくいので今回サブ4用のややソールの薄いシューズ(LYTERACER TS 4-wide)を入手。これならフォアフット母指球着地がしやすい。問題は長距離走行時に私の貧弱な脚が耐えうるか。これらのことを確認することが目的です。

 

伊達総合体育館
ベースキャンプの総合体育館

大会当日

それにしても今回は天候に恵まれないようだ。過去3大会はいい天気でした。大会当日、朝起きると雨は降っていないが道が濡れている。天気予報では曇りのち雨。雨は午後から。スタートは10:50なので降雨前にゴールできるかどうか怪しい。しかし天気のことを心配してもどうしようもないので万一に備えてウィンドブレーカーは忘れないように準備。朝食もカーボローディングと思ったがここで2013年洞爺湖マラソンでの苦い記憶がよみがえる。

伊達カルチャーセンター
受付場所のカルチャーセンター 

ホテルで朝食たっぷり取り過ぎてスタート直後横っ腹が痛くなった忌まわしい記憶がよみがえる。今日の朝食は少なめにしておこう。確か田中宏暁先生のご著書にも当日の朝食は少なめにとの記載があったような…。

 

9時まえにペンション出発。

9:30に会場到着。

 

まずは前線基地の設営。総合体育館の2Fにベースキャンプ確保。カルチャーセンターよりこちらのほうが空いていて便利。

2016年伊達ハーフマラソン参加賞
参加賞のトラベルセット

ベースキャンプ設営後は受付を済ませにカルチャーセンターに移動。外はやっぱり寒い。道内でも比較的温暖な伊達市でもこの時期毎年のことながらやはり肌寒い。ウインドブレーカーは必須だがノースリーブと短パン姿でアップしている本気モードのランナーもちらほら。

 

カルチャーセンターは相変わらず混雑。受付で参加賞のトラベルセットと出走者名簿、ドリンク等を受け取る。

10:30ベースキャンプ出発。スタート地点に移動。奥さんと相談の上結局ウインドブレーカーの上だけ羽織ることに。奥さんのほうはウインドブレーカーにゼッケンをつけなおす。走っているとおそらく熱くなるので私はTシャツにゼッケンをつけその上からウインドブレーカーを羽織ることにする。空は相変わらずどんよりしているが雨は降っていない。近くのランナーが「この調子だとお天気も持ちそうだね」と楽観している様子。

ベースキャンプの出発が遅かったせいかかなりの後方での位置取りとなる。今までの大会の中で一番後ろかもしれない。果たしてロスタイムはどのくらいになるのか心配だ。雨もしばらくは降りそうもないのでウインドブレーカーを腰に巻き、左手にはわが愛機iPhoneを持つ。

スタートの号砲に続き花火が打ち上げられ周りのランナーから拍手が・・。

いよいよ今年初めての大会で否が応でも気持ちが昂ります。

スタート直後の直線から左に曲がります
スタート直後の直線から左に曲がります

スタートラインを切るまですなわちロスタイムは1min45sec。ウォーミングアップのつもりで母指球着地を意識してゆっくり走り出す。サブ4用のシューズLYTERACER TS 4-wideはさすがに軽い。走り始めはいつも心拍数が上がり息苦しさを感じるが今回はそんな感じはしない。

 

調子がいいのか?

 

今回の戦略は

16~7kmまでつらくない程度に頑張る。

伊達高等学校に向かう直線
伊達高等学校に向かう直線

ペースは具体的数字を基準にするのではなくボルグの主観的運動強度11~12(楽である)を目安にせいぜい13(ややきつい)まででリズム重視で行く。

そして下り坂が続く16~17km付近からスピードアップをするといういつものざっくり作戦。

スタート後の直線から左に曲がり伊達高等学校に向かう道ではカラフルなウエアーのランナー集団ががまっすぐに伸びている。こんな光景を目にするとますますテンションが上がります。

8km 給水所
8km 給水所

スタートから2~3kmの街の中ではk6min程度のペースでやはり呼吸困難は来ない。いつもはスタート後7kmくらいまでは呼吸がやや苦しく感じることが多い。スタート時の気温も8.5℃と低かったせいもあるのか。ちなみに昨年のスタート時の気温は9.3℃だったがスタート直後の心拍数160bpmを超していた。今年は150bpm台なので呼吸の苦しさは主観的な差だけでなく客観的な数字でも裏付けられている。

こんなことを考えながら順調行っていたのもつかの間私の腰に巻いたウインドブレーカーがするりと落ちてしまう。慌てて急に止まったため後方のランナーと接触。脚でウインブレーカーをすくい上げ事なきを得る。

どちらのランナーさんか知りませんがその節は大変ご迷惑をおかけしました(イゴキヲツケマス)。

8km 給水所
8km 給水所

その後は何もなかったように進むも右手には丸めたウインドブレーカーをもったまま。邪魔だなぁ~と思いながらもどうしようもない。しばらくこのままで進む。8kmの給水ポイントに到着。気が付くとそれまで並走していた奥さんの姿が見えなくなってしまったようだ。奥さんには少しペースが速かったようだが、昨夜の作戦会議ではそれぞれのペースで進むことを確認しあっている。特に奥さんには7km過ぎころにオーバーペースになりやすいので意識してペースを維持するように指示をしておいた。今はとにかく自分のペースを大事に走ろう。ここで邪魔なウインドブレーカーを羽織る。そして左側に持っていたiPhoneもポシェットに収納。両手が開くとストレスもなくなりリズムも出てくる。

そのリズムの取り方だが、昨年まではふっふっと2度吐いて、すっすっと2度吸うことでリズムをとっていました。この方法は以前北海道マラソン教室を受講したときに群馬大学名誉教授山西哲郎先生から直接伝授された方法です。おそらく私の走りを見てリズムが悪いと思われたからでしょうか。それ以来この呼吸法でリズムをとっていました。しかし今年になってゆっくりと苦しくない程度に走るには3拍子がいいんではないかと自分勝手に判断しふっふっふっ・すっすっすっに変更してみました。悪くはないのでこれにしてみました(コンナトコハテキトウデス)。

順調に第1関門を通過し10km付近へ。

しばらくすると上り坂&トンネルです。フォアフット母指球着地を再度意識します。足をけるというより体重を乗せるイメージでその反発力を生かして前進するのですが特に上り坂ではダメージが少ないような感じがする。昨年奥さんの伴走時はこの上り坂は7min/kmまでペースが落ちてしまったが今年はかろうじて6min台を維持している。

今回は曇り空だったためいつものサングラスは着けなかったがトンネル内は真っ暗でサングラスでもかけているような暗さ。

そしてトンネルを抜けるとアスファルト面に黒い点々が…。

ん・・雨か? 

そういえばトンネルに入る前12時の時報と思われる大きなサイレンが鳴っていたっけ。天気予報通り午後から雨になりそうだ。先を急がなくては。とはいえリズムと母指球着地のフォアフットを意識して第2関門に向かいます。この辺りはコースの一番標高の高いエリアなので羊蹄山やら昭和新山、有珠山など景色のいい地域です。しかし今回は天気が悪いせいもありそしてすっすっすっ・ふっふっふっの三拍子走法に意識が集中していたせいか鑑賞する暇はなし。

そしてざっくり戦略の終盤17km付近からスピードアップ。やっぱり大会コースの後半下りは気持ちいいものですね。

伊達はこのラストをいかに気持ちよく走ることができるかがエンジョイポイント?

雨に追い付かれ完走証が無残な姿に
雨に追い付かれ完走証が無残な姿に

最後は雨雲に追い付かれ雨の中のラストスパートとなりましたが最終の1kmは4min/km台。未経験ゾーンの瞬間最高速度でしたがこれはサブ4用シューズ(LYTERACER TS 4-wide)のおかげでしょうか。

 

記録は

 

2時間11分42秒

 

一昨年の伊達ハーフマラソンでPB記録

2:06:07

には及ばないものの初期の目的

1.母指球着地で長距離を走れるか?

2.新シューズ(LYTERACER TS 4-wide)の具合チェック

は確認できたので満足な大会となりました。

 

ところで奥さんはどうなった・・・?

 

完走証も受け取らずすぐにゴールに戻って目を皿にして奥さんを探す。

 

なんとわたしの3min後にゴール!!

 

大した練習もしていない奥さん、目いっぱい(といっても月間走行距離180kmくらいですが)がんばっているみねごんと3分差。恐るべし奥さん。

 

次は5月15日のノーザンホースパークマラソン(ハーフ)で奥さんと勝負!!

 

 

2016/04/19 記

 

伊達ハーフマラソン ゴール
伊達ハーフマラソン ゴール

当日のコース等詳細情報はみねごんのブログをご参照ください。